「カピタン・アラトリステ」シリーズと映画「アラトリステ」の背景知識と翻訳裏話


by KATO Kosei Ph.D
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カテゴリ:余談( 26 )

英訳版6巻の発売日

 どうやら5月末に決まったようです。

 日本のアマゾンにも登場しました。
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by waka_moana | 2009-01-22 07:48 | 余談

師匠、よくぞご無事で!

 6巻『東方の海賊』の中身についてもぼちぼち伝わってきています。時期的には『黄衣の貴人』の翌年、1627年。隊長とイニゴはガレオンに乗って地中海をうろうろするらしいです。コポンスの兄貴も一行に加わります。フランドルに残ったイニゴの女装仲間、ハイメ・コレアス君もナポリに現れるようです。

 しかし一番重要なのは、あれです。

 「師匠が生きていた!!」

 マラテスタ師匠は5巻ラストのあの絶体絶命の窮地を、どんな手を使ったんだかわかりませんが、生き延びていたらしいです。それでなくちゃいけません。
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by waka_moana | 2008-05-11 23:28 | 余談
 イギリスで最も発行部数が多い日刊紙「デイリー・テレグラフ」に『ブレダの太陽』『帝国の黄金』の書評が出ています。単純にうらやましいです。

「冒険活劇シリーズの第3巻。アラトリステ大尉はフランドル駐留スペイン陸軍の兵士として、泥まみれのきつい軍務に従事する。同僚たちは不満たらたらだ。給与は遅配となり、戦争は終わる気配が見えない。冷たい雨の中、主人公の古傷が痛み出す。

物語の語り手はアラトリステの従者だ。今作では主人公の過去の武勲といった派手なプロットよりも、むしろ17世紀の戦争の精密な描写に重点を置いた語り口となっている。もちろん、この根暗なヒーローが血刃を振るう場面も数多く登場するのだが、本書を一言で表現するならば、皮肉なユーモアを効かせた精密な歴史小説ということになるだろう。」

http://www.telegraph.co.uk/arts/main.jhtml?xml=/arts/2008/04/12/bopb112.xml

「財政破綻と破滅的な対外戦争に悩む国王フェリペ4世は、新たな税財源を密かに発見する。彼は世を倦んだ剣客アラトリステ大尉に、脱税行為を重ねる大貴族たちの船を強奪し、目撃者は消せとの指令を下す。

アラトリステは(まるでアレクサンドル・デュマの作品と「荒野の七人」を併せたかのように)セビージャの街を歩き回る。この街はプロの殺し屋たちが仕事に事欠かない場所なのだ。作者レベルテの使うプロットは単純なもので、伝統的な物語構成を流用したものである。作者の工夫は、19世紀的な暴れん坊たちの物語を現代向けに仕立て直した(ただし言葉や構造はこの限りではない)点にある。

作者の語り口は、文学的洗練と物語のテンポの早さが両立可能であると考えられる以前の時代の凝った散文体やもったいぶった余談を、愛しげに模倣したものである。それにしてもアラトリステはあと17年も活躍するらしいが、ちょっと物語が長くなりすぎるのではないか。」

http://www.telegraph.co.uk/arts/main.jhtml?xml=/arts/2008/04/19/bogenre119.xml
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by waka_moana | 2008-05-10 23:18 | 余談
 「アラトリステ」英訳版もついに4巻まで来ました。タイトルはそのまんま「The King's Gold」。出版社はWeidenfeld & Nicolson。それで、この表紙なんですけれども。私はあまりヴィゴ・モーテンセン氏の顔を明確に記憶してはいないので確信は持てませんが、これはやはり映画に主演したあの人の顔ですよねえ? 

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 ま、それは良いんですが、問題は先月出た3巻の英語版「The Sun Over Breda」。出版社はPhoenixです。表紙はこんな感じ。

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 ちなみに2巻はPutnam Pub Groupという出版社からも英訳が出ています。というか、何なんだ、この装丁と出版社の出鱈目さ加減は・・・? ま、このぶんだと6巻以降も英語版は出そうなので、続きは英語でお楽しみいただくことになりそうです。
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by waka_moana | 2008-04-06 00:11 | 余談
 年末年始にキッズステーションで放送されていた「げんしけん」「げんしけん2」を一気に見まして、腐女子の世界に興味しんしんのかとうです。コミックも9冊買ってきて通読。アニメ版では8巻9巻のエピソードがカットされていたので、荻上さんの腐女子ワールドが今ひとつ掴めなかったんですが、コミックで漸くイメージが掴めたような。

 それにしても面白いですね。テクニカルタームが。「強気攻め」って何だろうと思って検索してみたのですが、やはり皆さん「げんしけん」でこの言葉を知ったようで、荻上さんと笹原くんの話題ばっかりだったな。

 さて、「アラトリステ」でやおい本というのは存在するのでしょうか? きっと現時点では存在していないと思いますが、え~と、要するに男性キャラ同士で「カップリング」して「攻め」と「受け」を設定すれば良いんですよね。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 最初に思いつくのはやはり・・・・「イニ×アラ」・・・・・?

 先に名前が出た方が「攻め」ですから、この場合はイニゴが隊長を・・・・・・。うひょ~。いや、この場合は「ウホッ」とするべきなんでしょうか(良く解っていない)。

 隊長は元の設定が強面の強気キャラですから、腐女子的にするのであれば「受け」の方が良いんでしょうかね。

 「マラ×アラ」。

 逆よりは面白いかな。

 「ケベ×アラ」。

 次行こう。

 「マラ×イニ」。

 意外性が何にも無いですね。

 「フェ×イニ」。

 「フェリペ4世」をやおい的に表記すると「フェ」なんでしょうか? 彼を「攻め」にするとして、「受け」がイニゴはありきたりか・・・。どうせなら

 「フェ×アル」。

 アルケサル書記官と国王陛下のやおい本か。そんなもの見つかったら、作者は間違いなくマヨール広場でローストの刑でしょうなあ。

 う~む。興味はあるのだけれど、自分では書き方がわからないから書けないなあ。でもどなたか「アラトリステ」本でコミケ参加するというのであれば、「アラトリステ」邦訳本純正文体で何かお書きしますよ。
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by waka_moana | 2008-01-12 21:17 | 余談

あと5年なのね

 面白いことに気付きました。クライヴ・ステープルズ・ルイスって1963年に死んでいるんですね。ということは、「ナルニア年代記」の日本国内での著作権は2013年で切れるのか。

 いえね、半年くらい前に、久しぶりに「ナルニア国ものがたり」を読んでみたのですけれども、流石に瀬田訳は賞味期限切れだろうと痛感したんですよ。申し訳無いけど古すぎる。今の子供の感性に合うのだろうか。歴史的意義は認めますけれども。

 あのシリーズは息子にも読ませたいんですけれども、瀬田訳ではどうかなあ。翻訳家として、何かやだ。特にピーター、スーザン、エドムンド、ルーシーの造形が・・・・。瀬田訳は要するに原著のイングランドの子供たちを、近代日本の山の手の中流家庭の子供たちに移し替えて訳しているような気がするんですよ。あのしゃべり方とかね。その時点で私に言わせれば創作入ってるわけで、だったら日本語訳の四人兄弟姉妹は別の造形で訳したって瀬田訳とレイヤー的には同じでしょう。

 だったら息子専用に自分で全訳しちゃえば良いじゃないか。

 何て無茶な、いや、ナイスなアイデア。早速図書館で原著をパラパラっと見てきたんですが、簡単な文章ですし、スラスラと訳文が出てくる予感。瀬田訳では妙に嫌なキャラとして訳されていたスーザンとエドムンド(きっと瀬田さんはあの二人があまり好きじゃなかったはず)も、自分で訳してしまえばもっと別の解釈が出来るでしょうしね。

 どうせ自家消費するんだったら、あの説教臭いディテールも修正しちまうか。『最後のたたかい』のラストなんか、キリスト教臭強すぎでしょう。私だったら確実にガキどもは現世に送り返して大団円ですね。悪役の造形が平板なのもあのシリーズの難点ですけども、マラテスタ師匠みたいなのが出てこないとつまらないですよ、ええ。

 暇な翻訳家の夢は広がるなあ。

 ついでに調べてみたら、『指輪物語』の日本国内著作権は2023年。「ナルニア」の10年後。まあ、あちらは確実に新訳が乱立するでしょうからね。あまり思い入れも無いし、おまかせします。
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by waka_moana | 2007-12-23 22:40 | 余談
 「カピタン・アラトリステ」シリーズの続巻情報です。もちろんスペイン語版の話です。

 6巻「レバンテの海賊」ではアラトリステとイニゴは南の方、おそらくバレンシア辺りに行って海賊と戦うようです。最後はトルコまで舞台が行くみたいですが、くわしい話は判りません。7巻以降の予告タイトルは以下の通り。

7巻「暗殺者たちの橋」
8巻「アルケサルの復讐」
9巻「パリでの任務」

 パリですってよ。これはどう考えても銃士隊と絡ませるつもりだとしか・・・・(時代的には「三銃士」の後で「二十年後」より前)。
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by waka_moana | 2007-12-08 10:44 | 余談

切手

 「アラトリステ」ってスペインの切手にもなってるんすねえ。良いなあ(売れていて)。

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by waka_moana | 2007-10-22 12:27 | 余談

何でガリア人が

 ヒストリーチャンネルのフランク族特集を見ていますが、吹き替え翻訳が怪しいですね。

 例えばwash our blades by their bloodが「奴らの血で我らの剣に洗礼を」と訳されている。こりゃあペケですよ。キリスト教を受容する以前のフランク族に洗礼なんて概念は無いはず。barbariansをカタカナで「バーバリアン」と訳しているのも、「バーバリアン」なんて固有名詞も日本語の普通名詞も無いんだから変ですね。しかも「蛮族」という訳語も使われている。これでは、ある程度の予備知識がある人は「バーバリアン」と「蛮族」がどういう根拠で訳し分けられているのかわからない。

 フランク王国を「フランク王朝」と訳しているのもどうかと思いますね。王朝というのは、ある王家に属する人間が継続的に王位を継承している状態を指しますからね。この番組の場合はクロヴィス1世の話をしているのだから、メロヴィング王朝のフランク王国、としなければならない。

 きちんとした学問と翻訳の技術を同時に身に着けているような方は、実はまだまだ足りないんじゃないかと思います。せめて修士号くらいは持っていて欲しいものですが・・・。でも発注する方がその辺の質の違いを見分けられないんだから、しょうがないよなあ。

 
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by waka_moana | 2007-10-11 21:18 | 余談

ふと思ったんですが

 よく考えてみると、「アラトリステ」の邦訳の文体の98%くらいは私のものなんですよね。てえことは、「アラトリステ」のパロディとか私が書いた場合、文体は邦訳と同一のものが使える(笑)。

 ケベ爺と隊長のやおいとか書いちゃおうかな。

 ちなみに1巻から4巻までの中で、私の手が一切入っていない章が一つだけあります。注意深く読んでいただいたら、解るんじゃないかと思いますが。
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by waka_moana | 2007-09-17 16:46 | 余談