「カピタン・アラトリステ」シリーズと映画「アラトリステ」の背景知識と翻訳裏話


by KATO Kosei Ph.D
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<   2007年 04月 ( 12 )   > この月の画像一覧

アラトリステの飾り帯

 画像をちょっと集めてみました。これはティツィアーノが描いたカルロス1世(カール5世)。

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 これは映画のアラトリステ。たしかに飾り帯らしきものは無い。つーか兜被れよな。

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 これは本国版3巻のカラー挿絵。おそらくラストシーン、テルヘイデンの戦いでしょうね。カルタヘナ歩兵連隊の軍旗も見える。胸のところになにやら赤い×がありますが、あれは飾り帯って言いませんやね。

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by waka_moana | 2007-04-30 23:20 | 文化
誠に申し訳ございませんがご注文いただいた以下の商品がまだ確保できておりません。

アルトゥーロ・ペレス・レベルテ (著), et al
"アラトリステIV 帝国の黄金" [単行本]
商品の発送が1-2週間ほど遅れます。

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前回も思ったのですが、何で年末とかGW前とか、物流がしばらく止まる時期に発売するんでしょうか・・・・・

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by waka_moana | 2007-04-29 11:52 | 余談
 「アラトリステⅣ:帝国の黄金」本日発売です。

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 この巻はエンターテイメントとして言えば4巻までの中で一番良く出来ています。面白いですよ。
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by waka_moana | 2007-04-27 10:47 | ごあいさつ
 4巻が手元に届きました。取り敢えず書いておきます。エピローグの最終行。「綱のように」という部分は「鋼のように」の誤植です。
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by waka_moana | 2007-04-26 14:51 | ごあいさつ

愛人(その1)の故郷

 アラトリステ隊長の華麗なる女性遍歴の中でも作中で最初に登場する(時系列上は確認出来る限り2番目)の愛人、「レブリハのカリダ」姐さん。

 5巻では色々とご活躍なのですが、この方の故郷ってどこかいなと思って検索してみたら、安直にもウィキペディアに画像が並んでいました。

 セビージャの南郊、グアダルキビル川沿いの町だそうです。歴史は古く、紀元前にフェニキア人がやって来て建設した町の一つだとか。

 関係無いのですが、先週の土曜日にとある宴会に呼ばれて行ったら、日本の大学の大学院で日本仏教の研究をしているというバレンシア人男性がおりました。「カルタヘナってどんな所ですか?」と聞いてみたら「何も無いです。」だって。
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by waka_moana | 2007-04-23 17:27 | 地理

おじさん。

 どう考えてもレベルテの旦那は脂ぎったおじさんを書くのが好き。なんだと思いますね。5巻も順調に気持ちの悪いサブキャラのおじさんが複数出てきます。このおじさん好き、「ヒカルの碁」なみかも。桑原本因坊とか座間王座とか。
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by waka_moana | 2007-04-19 22:16 | 余談

似てる・・・

 イニゴ・バルボアとクリン・カシムが似ていると思います。

イニゴ
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クリン
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by waka_moana | 2007-04-11 13:40 | 余談
 すごい新聞記事を見つけてしまいました。

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4月9日0時7分配信 毎日新聞

 政府の教育再生会議は8日、公立の小中高校への競争原理導入を求める提言の素案をまとめた。行きたい学校を選べる学校選択制を拡大した上で学校予算を児童・生徒数を重視した配分に変更することで、人気校が優遇されるよう促す。同時に学校の統廃合の推進を打ち出し、人員や財源の効率化を求める。
 9日の同会議第1分科会(学校教育)に提示し、5月の第2次報告に盛り込むことを目指す。
 学校選択制は、市町村教育委員会による指定ではなく、保護者や子どもが通学先を決めるため、人気の高い学校に児童・生徒が集まる。学校予算は従来、職員数や設備に応じて配分されているが、再生会議は、児童・生徒数が多く集まる「人気校」に予算が手厚く流れる仕組み作りを促す。
 教員給与も現在は年功序列が基本だが、勤務評定に応じて現行水準の80~120%の幅に弾力化し、優秀な教員を処遇。教員の一般公務員に対する優遇を定めた人材確保法を改正し、教育予算に占める人件費引き下げを図る。【竹島一登】

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 いわゆる新自由主義、ありとあらゆる規制を撤廃して世の中を「万人の万人に対する闘争」状態に戻すのが一番正しいという考え方の公教育バージョンですねえ。・・・・・正気かよ。

 一見すると、「競争しあうことで高め合うんだから何も問題無いじゃないか」と思える文面です。ですが、これ、色々と裏があるんですよねえ。一言で言えば「強者の総取り」にお墨付きを与えるルール。

 ざっと見、このルールは以下のような問題を孕んでいると思います。

・人気校に予算を手厚く配分するということは、立地や歴史から既に人気校になっている学校はヨーイドンの状態で予め先を走っていることになります。
・既存の人気校の周辺は、人気校があるという理由で不動産価格が高いので、低所得者層には入学への障壁が大きくなります。だって遠くに住んで通学するにも交通費かかるからね。
・既存人気校を別にしても、予算配分で差を付けるということは最初の出足で全ての勝負が決まってしまいます。人気を集めれば集めるほどお金が入ってくるんだから、一旦出遅れたら挽回は不可能でしょう。
・そして新しい人気校の周辺も地価が上昇し、低所得者層ははじき出されていきます。
・高校では学力による選別が出来ますが、入学のための学力は塾や家庭教師である程度上積み出来ますから、ここでも高所得者層有利です。
・全体として低所得者層の子弟は人気校には入りづらくなり、予算を少なく配分される不人気校に行かざるを得ないようになります。
・高所得者層の子弟は予算を潤沢に配分されるエリート校、低所得者層の子弟は最低限の予算しか回ってこない底辺校という二極化が激しくなりそうです。そして高所得を期待出来る職業は高学歴者の方が就職しやすいので、この格差はどこまで行っても埋まりません。
・教職員の待遇面では、「仕事の出来る人材には沢山給料を出す政策」と「仕事の出来る人材が欲しいので給料を多めに設定している政策の破棄」を同時にやろうとしています。こういうのを支離滅裂というのではないでしょうか。

 いやはや。イニ坊やケベ爺が聞いたら笑い出すようなことを思いつく人がいるものです。

Una qué tierra hermosa esto sería...
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by waka_moana | 2007-04-10 22:38 | 文化

1章は常に時間食い

 漸く気付きました。「アラトリステ」シリーズ全体の基本的なつくりが。

 どの巻でもそうですが、1章が一番時間がかかるんですよ。何でなんだろうなあと思っていたのですが、やっと解った。毎回、1章ではその巻のテーマの背景説明をやるんですね旦那は。だから説明的な文章の分量がどうしても増えるし、訳す方はそこで語られている背景について調べなければいけない。

 時間がかかって当然だ、これは。

 5巻1章、ひたすら当時の演劇界についてイニ坊が語ってくれちゃってます。面白いんだけど、スペイン語の雅な文章を日本語のそれに変換するのって、推敲が大変なんす。遅々として進まない。
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by waka_moana | 2007-04-10 15:07 | 翻訳作業
 今日はスカパー!でサイクルロードレース「ツール・デ・フランドル」を観戦しました。フランドル。3巻の舞台となったあのフランドルです。フランドルのボコボコの石畳をあの細いロードレーサーのタイヤで爆走するという、見ているだけでも手首が痛くなってくるレース。しかも石畳の大半がヒルクライム区間に・・・・・あれ?

 何故。何故、フランドルでヒルクライムなのか? イニゴ坊も書いていたではないですか。ひたすら平坦な土地だと。

 急いで私は大会の公式ウェブサイトを見ました。コース図を確認する為です。しかしあれですな。単なる地図ってのは起伏がわからないのですな。

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 頼りになるのはgoogle earthです(上記リンク左端)。kmzファイルをダウンロードしてグーグルアースで表示してみると、おお、なるほど。フランドルと言っても西の方は若干起伏があるんですねえ。これは知らなかった。そりゃそうだよな。フランドルの全部が干拓地だったら、フラマン語なんて発生出来ないもんな。

 面白いからグーグルアースでブレダも出してみました。現在のブレダの空撮写真が見られて楽しいっすね。

 ついでにあの謎の町、アウドゥケルクも探してみましたよ。といってもカタカナで「アウドゥケルク」なんて入れても出てこない。スペルはOudkerkです。3巻冒頭の原文はこんな感じ。

「La ciudad, que no era sino un pueblo grande, se llamaba Oudkerk y estaba en la confluencia del canal Ooster, el río Merck y el delta del Mosa, que los flamencos llaman Maas. Su importancia era más militar que de otro orden, pues controlaba el acceso al canal por donde los rebeldes herejes enviaban socorros a sus compatriotas asediados en Breda, que distaba tres leguas.」

 しかしこれでは出ませんでしたね。でも似たような名前の町ならあった。Ouderkerk。

 ブレダの北、およそ37キロ強の位置。というよりはロッテルダムとゴーダの間という方が探しやすいですね。集落の名前はOuderkerk aan den IJssel。残念ながら現在のいかにもニュータウン的な集落は1985年以降のものだそうです。町(というか村)の歴史は13世紀に遡りますが、「アラトリステ」に出てくるアウドゥケルクとは違って帝国自由都市ではなく、やはり単なる集落だったようですね。

 ちなみにブレダの北、およそ16キロの所にはマース川の三角州がありますが、こちらは都市ではない、ただの三角州なので、やはりアウドゥケルクではないです。
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by waka_moana | 2007-04-09 01:14 | 文化